相続コラム

よくあるご質問(数次相続とは)

2018.09.13

数次相続とは何ですか

数次相続とは、被相続人に相続が発生した後、遺産分割協議や相続登記を行わない間に、相続人が死亡し、再度相続が発生することです。
図でご説明しましょう。


A男はB子と結婚し、その間に長男C男と次男D男がいます。A男は平成25年に死亡しました。

しかし、この3人で遺産分割協議をしない間に、平成30年にD男が死亡したため、本来D男が相続するはずだったA男についての権利を、D男の相続人であるE子、F子、G男が承継することになりました。
これが数次相続です。

なお、この場合の法定相続分は次のとおりです
B子 8/16
C男 4/16
E子 2/16
F子 1/16
G男 1/16

数次相続が相続手続きを複雑化させる(つまり紛争に発展しやすい)要因の一つに、今回の事例で言えば、E子が相続人になる点が挙げられます。
B子やC男からすれば、E子がA男の遺産分割協議に参加することに対して違和感を持つこともあるでしょうし、E子からしても夫の親や兄弟と財産の分け方についての協議をしなくてはならないという結果になってしまうのです。

これは相続手続きをできるだけ早めに済ませなくてはならないと専門家が警鐘を鳴らす理由の一つです。

上記の事例では5人だけですが、数次相続の事例では相続人が10名を超えることは珍しいことではありません。
当然、相続人が増えれば増えるほど、遺産分割協議もまとまりにくくなります。
相続手続きは、エネルギーのいることなので、なかなか動き出すのが大変かもしれませんが、できれば生前の遺言作成や、迅速な相続手続きの完了をお勧めします。

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